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定期円卓会議8/18実施。子ども食堂をもっと増やすには「①覚悟する人、②サポートする人、③役場の応援、④必要性の理解」が必要!

先週日曜日、第4回定期円卓会議をやりました。会場は月2回、子ども食堂★学習塾をやっている「ホームタウン宝木」。25人が集まり、時間切れにならないよう午前午後で徹底的に話合いました。

 宇都宮に必要な子ども食堂の数は415か所小学校+中学校で98校なので一つの学校に4か所も必要です。しかし去年はたった4増。これをせめて学校に1か所つくるとして98にしたい! ということで、徹底的に前略を練りました。

 午前中は、何か課題なのか、ということで子ども食堂の増加を阻む要因について午後のテーマだしをワールドカフェ方式で4回転、80分間共有。模造紙で発表。

阻む要因/チャンス

①担い手・ボラ:「関心がある、手伝いたい」人はいるが、「私がやる」と覚悟する人が少ない。

一方でデイサービスなど福祉施設がやると設備・人手のリスクが少ない。

②具体的な道筋をイメージできない:資金、食材の過/不足、ボタンティア集め/調整、お金、食中毒、場所・・・など複数のハードルがある。アドバイスもらえるといいなぁ。

③制度:保健所の許可の関係で(福祉)施設などで目的外使用の問題。県・市町行政で「応援事業」がない。宇都宮市が調査した内容を活動や政策提言に生かせないのか?

④子どもが来ない理由:(困っている親子には)SNSなどでは情報が届いていない。意外にエリア限定のスティングが有効かも!

⑤その他:企業の場所、能力の応援申し出が生かされていない。勿体ない!(=眠っている社会資源を活用する)。料理にクオリティを求めすぎてしまう!

⑥ターゲット:困窮している子だけでなく、誰でも来られる場所がいい。地域食堂・高齢者もみんな来られる「みんな食堂」のイメージ。明確なルール・定義がないのが良い。=貧困イメージの払拭!

 などが出てきました。そこで午後のお題として

■子ども食堂の「サポート支援・伴走支援」とは?

■つながりを強化するには?

■行政を巻き込むには?

 の3つで考えました。

A:立ち上げ・運営のサポート、伴走支援の要素として重要なのは:◆類型、◆Q&A(よくある質問集)、◆頻度、◆リーダー、◆コーディネートする人で、特に類型とQ&Aが応援すべき内容になります。

①子ども食堂の類型は、福祉施設流用型(社福型)、店舗型、空き家改造型(NPO型)、企業能力応用型などの類型があり、相談者に一番ふさわしいモデルを提示。それに合わせて足りないものを確保する戦略が有効ではないか。さらにすでに他県ではQ&Aが出ているので、それを参考に「よくある質問集」をつくり、提示する。ボランティア集めやボランティア間の調整もリーダーがやらなくてはならないが、類型によっては、例えば社福型なら法人スタッフがいるのでボランティア確保の数は少なくて済むなど人数や役割が違ってくる・・・そうした個別の子ども食堂の立ち上げや運営の支援センターとコーディネーターがどうしても必要だという議論になった。

②支援センターは理想は「プロジェクトチーム制」で、〇〇子ども食堂を「できるまでみんなで応援」チームだが、そこまで時間がないので「子ども食堂見習い場所の仲介」をやるのが現実的だとの結論となった。子ども食堂をやりたい人の悩みや類型に合わせて「それならあの子ども食堂がいい」と仲介し、見習いに行った後に具体的に質問やアドバイスを受けられるというもの。仲介が単なる紹介ではなく、ふさわしい中身が伝授されるように受入側の育成もするのがポイントだ。

 また「相談所」機能も必要で、ここが「子ども食堂立ち上げサポートセンター」と看板をだすことになる。立ち上げサポートは意外に重要な役割で、人材の確保・育成、その運営資金もなんとかしないとならない。これが課題

B:つながりを強化するには:①ステークホルダーも多様で、地域、協力者、ボランティア、親・子、教育、場所、病院、コミュニティスペース、社福法人、企業、社協、行政・・・と様々なつながりが必要だとわかった。そこでこれらを一気につなぐ「フォーラム」を県レベル・市レベルでやり、子ども食堂の意義・必要性を普及する埼玉県のような取り組みが必要だという議論になった。

C:行政を巻き込むには:子どもの貧困は努力義務があるので条例づくりが目標になる。しかし時間がかかるので、短期的には市の県の補正予算に(他県のように)サポートセンターや運営アドバイザー事業などの暫定予算を要求。また「宇都宮市の子どもの貧困調査」が出ており、やらなくてはいけない項目も提示されているので、これに合わせて具体的な対応策を提言することが必要。さらに県・市の担当者を交えたシンポジウムを早急に開催したいなど意識・ベクトルの一致を目指すのが重要と発表された。

 A⇒BCとすすんでいくが、Aを実現するにはBCで言われるように「広場・フォーラム」が必要で、そのためにも予算のついたCの推進施策が求められるということだと思った。(矢野)